つたわるもの…
長くイラストを描いてきて思うこと。
たくさんのお仕事、クライアントの要求に応えながら
カット的なもの、シチュエーションのイラスト画を本当に数限りなく描いてきたように思う。
初めの内はへたくそだったなぁ。
そう思っても、勿論口にするわけでなく 心の中で思うことだけれど、お仕事をいただけるだけでありがたい以外のなにものでもなく やっとこさ人並みの生活が出来るかも…。
なんてところにたどり着いたと感じた時期が確かにあった。
当時『へたくそ』なんて明確な思いも意識もあるわけではなかったけれど、とにかく一生懸命だった。
時代に助けられ運にも恵まれたと思う。
そしてたくさん沢山描いて 仕事に育てられたとつくづく思う。
何回かに一回は『よしっ!』って自信もって思える作品も増えはじめ、荒削りかもしれないけど、これってイケてるよね。
今振り返っても、そう思える作品もあるにはある。
学生あがりの頃など 描く作品のテーマから何から尖っていたもの。
女だてらに『男の浪漫』的なものに憧れ、そんな世界を表現したい、、なんて時代もあった…
希望があった。
エネルギッシュだった。
あれから20年以上という年月が過ぎているだなんて
信じられない思いはあるけれど
その間に随分と描く絵の雰囲気や伝えたいものが変化して
まぁるくなって。
色々な失敗や辛い出来事や心が壊れかけた経験。
もちろん喜びもあり たくさんの心が動かされるような出来事も
みんなみんな足し算になり
今になった。
特別に凝ったものを描いているわけではないけれど
ひとつのアイテムからでも伝えたいエッセンスのようなもの。
混ぜ込んで完成させることが出来るようになった…と 思う。
そう思って それなりに自信にも繋がってきていた矢先
時代の変化だろうか。
変化が速くてなんだか追い越されてしまった感がするのを。
もう少しだけ生きなきゃならないので
もう少しだけ踏ん張らせてくださいな。
混ぜ込んで描き上げる
私からの思いを もう少し表現したい。
表現できる場を探しています。
一生懸命な思いで。